2010年02月27日

交際費? 会議費? 「経費で節税」のポイントを押さえよう

交際費? 会議費? 「経費で節税」のポイントを押さえよう
2010年2月23日(火)9時9分配信 誠 Biz.ID

 個人事業主もサラリーマンも読める「税金の話」。

これまで扶養控除や医療控除、住宅ローン減税などの点から節税について考えてきたが、今回は「経費計上」「固定資産の減価償却」による節税がテーマだ。

 個人事業主には、控除以外に税金を減らす方法として「経費を増やす」手がある。

サラリーマンの方は直接は関係ないが、仕事で領収書をもらうケースは多々あるだろう。

個人事業主の経費を理解すると、サラリーマンの方も、取引先と食事をして領収書をもらったり、備品を購入して領収書をもらったりすることへの認識が変わるかもしれない。

 職種により経費は異なるが、一般的には水道光熱費旅費交通費通信費接待交際費消耗品費地代家賃……というのが事業をするための経費だ。

例えば業務に必要なパソコンやデジカメを購入すれば経費が増える。

仮に20万円経費が増えたとしよう。売上が960万、ここまでの経費が360万、控除が190万、課税所得が410万円のケースで計算してみると、

経費:360万円→380万円

所得税:39万2500円→35万2500円=4万円の減少

住民税:42万6500円→40万6500円=2万円の減少

事業税:15万5000円→14万5000円=1万円の減少

 合計7万円の税金が減ることになる。20万円の経費(支出)に対し7万円は35%。気分的には35%ポイント還元で買ったような気がしてうれしくなる。課税所得が300万円くらいの人なら経費に対し25%、800万円くらいの人なら38%の税金を減らすことができる。

 次は取引先と飲みに行って2万円の領収書をもらったとしよう。この場合は10分の1なので、所得税、住民税、事業税の合計で7000円税金が減ることになる。課税所得の金額によって(=儲かり具合によって)率は異なるが、飲み代の何割かが税金で戻ってくるわけだ。

 では、サラリーマンの場合はどうだろう。取引先と飲みに行って領収書をもらい、会社で精算すると2万円全額が財布に戻ってくる。あくまで個人としての負担が0円なのがサラリーマンだ。相手もサラリーマンなら、どちらの社名で領収書をもらっても、お互いに財布に負担はないが、相手が事業主の場合は、払った金額の半分以上は事業主本人が負担してることを認識しよう。

 せっかくなので、サラリーマンがもらった領収書について、もう少し考えてみよう。会社(法人)の税金はかなり複雑なのだが、大まかに言うと法人税、法人市民税、法人県民税、法人事業税からなる。会社の規模(資本金、従業員数、拠点数)や所得金額によって税率(税額)は異なるが、全部合わせて約40%くらいになる。

 デジカメなどの消耗品(備品)を購入した場合は、個人事業主と同じように税金を減らすことができる。最終的な税率が40%なら、20万円分の経費で8万円の税金が減る。では飲みに行った2万円の領収書はどうなるだろうか。

 接待交際費は、資本金1億円以上の会社では経費として認められない。1億円以下の会社でも、年間の合計が400万円までは90%が経費として認められるが、それ以上は経費としては認められないルールだ。

 「経費として認められない」ってどういうこと? と思う人もいるだろう。例えば、個人事業主が取引先と食事をした場合は仕事に必要な経費だが、家族と食事した場合は仕事と関係ない支出だ。それは売上から経費を引いて、さらに税金も払って手元に残った「個人事業主の手取り」から払ったことになる。要するに最終的に残った利益から自腹で払うわけだ。法人税の経費として認められない接待交際費も似たようなもので、単純に利益を食いつぶす支出となるわけだ。

 ちなみに接待交際費には定義がある。平成18年度税制改正において、1人当たり5000円以下の飲食費について交際費から除外されることになった。5000円以下であれば接待交際費ではなく、経費に認められる会議費として処理することができる。

 飲食の領収書を精算するときに「取引先の社名と参加した人の名前を記入して……」と言われたことがあるだろう。2万円の領収書は4人なら8000円税金が減るが、3人なら減らないというのがその理由だ。税に詳しく、会社に献身的なサラリーマンなら、4人で2万500円の飲み代を、500円自腹で払って2万円の領収書をもらえば、会社に8000円の節税をもたらしたことになる。さて、あなたならどうする。

●「固定資産の減価償却」で節税

 今年は儲かったから、節税のために何か購入しようと思って、1000円、2000円のものをいくつか購入しても、劇的に節税できるわけではない。「じゃあ車でも買い替えて、一気に300万円……」と言いたいところだが、そんなに税金は甘くない。耐用年数が1年未満、または取得価額が10万円未満の資産はその年の経費にできるが、それ以上のものは固定資産となる。

 例えば建物、車のように、長期にわたって使用するものは、年々価値が減少し、耐用年数を経過したころには使えなくなっていたりする。これらの資産を購入した場合、購入した年の経費としてではなく、数年にわたって分割して経費とするのが固定資産の減価償却だ。資産ごとに耐用年数が決められていて、鉄筋コンクリートの事務所は50年、車は6年、軽自動車は4年、テレビは5年、PCは4年、カメラは5年などとなっている。

 例えば240万円の車を買った場合、6年で償却すると1年で経費となるのは6分の1の40万円だ。しかも、購入した年は月割りになるので、年末にあわてて買っても12月納車なら、その年の経費になるのは40万円の12分の1、3万3000円だけだ。細かなことを言えば、月初に納車されても月末に納車されても同じ月として計算される。1月末納車なら1年分が経費となるが、2月頭の納車だと11カ月分となるので、月末納車は多少節税効果がある。ディーラーの営業マンなら個人事業主や経営者に販売したときに、そんなことを少し頭に入れておいた方がいいかもしれない。

 では、一気に経費を増やして節税する手はないのかというと、減価償却には特例がある。10万円以上20万円未満の資産は一括償却資産として3年間で償却できる。一括と聞くと1年で一気に償却できそうなイメージがしてまぎらわしいが、気にしないことだ。10万円以上30万円未満の資産は「少額減価償却資産の取得価額の必要経費算入の特例(措置法28の2)」により、その年に全額経費として処理することもできる。

 例えば18万円のデジタル一眼レフカメラを購入した場合、一括償却資産としてその年に6万円、翌年、翌々年も6万円ずつ償却できる。この場合は12月に購入しても月割りする必要はなく、6万円が経費となる。措置法28の2の場合は18万円をその年の経費として償却することが可能だ。これなら、そこそこの節税になるだろう。

 ちなみに「少額減価償却資産の取得価額の必要経費算入の特例(措置法28の2)」は、平成20年3月31日までの取得が条件だったが、平成22年3月31日まで延長されている。何度も延長されているので、また2年延長されるのではないだろうか。というか延長してほしい。

 サラリーマンにとって、固定資産や減価償却は自分の税金には関係ないが、会社の税金として考えると少しくらいは接点があるだろう。筆者はIT業界に入る前、数百〜数千万円の計測機の営業をしていた。中小企業の社長に売り込む機会も多かったのだが、固定資産や減価償却の知識があれば、もっと違った提案ができたのではと今頃になって思っている。

●税金をコントロールする

 ある面から見ると、個人事業主がサラリーマンと大きく違うのは、税金がコントロールできることだ。サラリーマンの場合は、今年は課税所得を減らしたいなと思っても、現実的には難しい。個人事業主は経費を増やしたり、小規模企業共済や国民年金基金などで控除を増やすことも(減らすことも)できるし、売上だって減らすことは可能だ。サラリーマン時代には課税所得をコントロールという発想自体がなかったが、起業してみるとそう思うことがあるものだ。

 子供手当のニュースの中で、所得制限をするとか、しないとかという話題があったのを憶えているだろうか。税のことが少し分かると、所得や課税所得が影響するものが、世の中には存在していることに気付くのだ。

 例をあげると、筆者が住む名古屋市(愛知県)では、私立高校の入学金や授業料(学納金)の軽減補助制度がある。まず愛知県の補助が課税所得によって4段階あり、それを超えると名古屋市の補助が2段階ある。

 所得税の場合は税率が累進課税で徐々に増え、課税所得が増えるとスロープ状に税額は増えていく。第1回でも書いたとおり、

・課税所得×税率−控除額=所得税額

 195万円の人は5%で200万円の人は10%になるわけではなく、200万円の人は195万円の5%=9万7500円と、超えた5万円の10%=5000円を足した10万2500円が所得税となる。課税所得が1000円、2000円違ってもドカンを税金が増えることはない。

 これに対し、私立高校の補助は、課税所得が増えると階段状に減っていく仕組みだ。

 平成21年の金額では、例えば課税所得が230万円の世帯は年間20万5200円の補助が受けられる。これが230万100円になると、補助は14万6400円となり5万8800円少なくなってしまう。あと1000円経費が多ければ、あと100円控除が多ければ課税所得が100円減り、5万8800円がゲットできたわけだ。

 私立高校の補助は東京都のWebサイトにも大阪府のWebサイトにも掲載されている。細かな条件はそれぞれ違うが、階段状に減っていく仕組みは共通だ。もし階段の境目にいるなら、少しコントロールすれば補助金を多くゲットできる可能性がある。

 ちなみに愛知県の22年の私立高校の補助金は、公立高校の授業料(愛知県は11万8800円)無償化を含んだ金額らしい。新聞のタイトルは「愛知県が制度拡充、私立高生補助手厚く」と出ていた。課税所得230万円の世帯では、20万5200円から22万9200円に増額されているように見えるが、実質は国から11万8800円補助が出て、県からは11万400円の補助となるので、9万4800円の減額となり、公立高校と負担額の差は拡大することになりそうだ。

 次回は青色申告ソフトの紹介を中心に、確定申告について書いてみたい。【奥川浩彦】

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posted by ぴか at 18:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | 確定申告・医療費控除
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