2011年04月09日

基金増額などの効果点検、供給ショックで経済落ち込み=日銀総裁

基金増額などの効果点検、供給ショックで経済落ち込み=日銀総裁 2011年4月7日(木)18時47分配信 ロイター 

 4月7日、日銀の白川総裁は、震災後に決定した資産買い入れ基金の増額や潤沢な資金供給が経済に及ぼす影響をしっかり点検していく段階にあると述べた(2011年 ロイター/Yuriko Nakao)

 [東京 7日 ロイター] 日銀の白川方明総裁は7日午後、金融政策決定会合後に記者会見し、東日本大震災を受けた日本経済の落ち込みについて、供給制約を出発点に需要にも影響をもたらしているとし、供給制約が解消されるにつれ、緩やかな回復経路に復するとの見通しを示した。

 そのうえで、金融政策運営については、震災後に決定した資産買い入れ基金の増額や潤沢な資金供給が経済に及ぼす影響をしっかり点検していく段階にあると指摘。金融政策で供給制約を緩和することはできない、との見解も示した。

 白川総裁は、今回発生した地震とそれに伴う津波や原発事故などの問題の大きさを指摘し、震災発生から1カ月弱を経た現在も「当初、想定していた通り、不確実性が大きいとあらためて認識している」と語った。

 震災後の日本経済の落ち込みは供給制約が突然発生したことが原因とし、それに伴って需要も減少していると指摘。日銀は、今回の会合で経済の先行き見通しについて、当面、生産面を中心に下押し圧力が強い状態が続いた後、供給制約の和らぎにつれて「緩やかな回復経路に復していくと考えられる」としたが、白川総裁は景気回復に向けたメカニズムの重要な要件として、供給制約の解消と世界経済の好調持続をあげた。その上で、供給制約の大きな要因になっているサプライチェーンの回復時期について「6─7月と期待している」とする一方、電力については「供給制約の解消時期の特定は難しい」として「注意深く点検していく」と述べるにとどめた。

 震災の物価への影響では「供給と同時に需要が下がっており、足元の需給ギャップを正確に捉えることは難しい」としたが、サービスや物によってはボトルネックが生じるため、「物価が短期的に上がる要素はある」と語った。

 こうした経済・物価情勢を踏まえた金融政策運営では、震災の影響をはじめ、先行きの経済・物価動向を注意深く点検し、「必要と判断される場合には、適切な措置を講じていく」との基本姿勢を強調。震災直後の3月14日には、リスク資産を含めた多様な資産を買い入れる基金を5兆円増額、短期金融市場への積極的な資金供給オペで潤沢な流動性を供給しており、「当面、これらの措置がどのように経済に影響を及ぼしていくのか、しっかり点検していく段階にある」との考えを示した。その上で「金融政策自体で供給制約を緩和することはできない」とし、「供給制約に端を発した需要ショックが、追加的なショックを生み出さないようにしていくことが課題だ」と語った。

 また、政府・与党の一部で指摘が出ている復興財源確保に向けた日銀による国債直接引き受け議論に対し、直接引き受けは通貨の信認を毀損するとし、市場の不安定化により国債発行が困難になるおそれがあるとの考えを示した。通貨の信認は重要なインフラの一角と強調した。

 基金による社債買い入れについては、市場の一部で要望が出ている発行体ごとの買い入れ限度額の見直しについて、必要でないと言明した。

(ロイターニュース 伊藤純夫、竹本能文)


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