2007年09月01日

幸四郎、キムタクに燃えた…インタビュー 

幸四郎、キムタクに燃えた…インタビュー 

HERO」(監督・鈴木雅之、8日公開)で11年ぶりに本格的に映画出演した歌舞伎俳優の松本幸四郎(65)が本紙のインタビューに応じた。SMAP木村拓哉主演で話題を呼んでいる同作だが、検事役のキムタクと弁護士役で法廷対決する“陰の主役”。舞台を軸に活動してきた幸四郎は、かつて熱狂的な映画少年だったという。63年を数える芸歴は、信念にも近い演技哲学に突き動かされて積み上げられてきたものだった。

 幸四郎は歌舞伎、ミュージカル、テレビ、映画と多岐にわたって活動してきたが、ジャンル分けを嫌う。

 「媒体を分けていたら本物の存在感は出せない。役は演じるのでなく生きるもの。若い歌舞伎俳優がテレビで『これを見た人が歌舞伎を見にきてくれたら』と言う。腹が立つ。歌舞伎、映像の双方への侮辱。そんな甘っちょろい考えでうまくいくはずがない。とんでもないことですよ」

 そんな気持ちも抱えながら11年ぶりに映画に本格出演した「HERO」では、キムタクと激突するハーバード大卒のエリート弁護士・蒲生一臣役。肩で着こなしたスーツ姿で登場した瞬間、ただ者でないことが分かる。

 「僕はイタリー的体形。スタッフが気遣ってアルマーニのスーツにしてくれたようです。親交ある弁護士がこの脚本を読み『ケチのつけようがない』と」

 蒲生は刑事事件の無罪獲得数日本一の大物。

 「彼は不本意で検事から弁護士になった。検事に見果てぬ夢を持ち続けたために。テイスティーなアダルトだよね」

 劇中では敵対関係だが、撮影を離れればキムタクとも語り合った。

 「このドラマの視聴率が30%超えただけあり、彼からはそれだけの自信、自負を感じた。逆に僕も蒲生役として(木村演じる)久利生をはね返そうと燃えた。クランクアップ時、彼は『一緒にやれて良かった』と。こちらも刺激になって非常にうれしかった」

 幸四郎は映画少年だった。

 「ずいぶん見た。小学生時、宮益坂の映画館で。ジョニー・ワイズミュラーの『ターザン』シリーズが好きでね。『ウエストサイド・ストーリー』は20、30回見た。1人でね」

 この「HERO」では二女・松たか子とも共演。作り手の粋な演出もある。

 「あの子は役によって顔形が大きく変わる。希有(けう)な資質。父親と娘って本当にとことん腹割って話し合えるときがあるのかな。息子(市川染五郎)との関係とは全然違う。公演先のホテルでルームサービスを一緒に食べても20、30分で『ごちそうさま』って出ていってしまうけど、いい気分の親子関係ですよ」

 幸四郎は「ラ・マンチャの男」の中の名曲にちなみ「見果てぬ夢」という言葉をよく使う。それは、かたくなまでに妥協を許さない生き方に通じている。

 ◆松本 幸四郎まつもと・こうしろう)本名・藤間照暁。1942年8月19日、東京都生まれ。65歳。3歳で初舞台を踏み、49年に市川染五郎、81年に9代目松本幸四郎を襲名。「ラ・マンチャの男」などのミュージカル、テレビドラマにも多数出演。「勧進帳」の弁慶は来年1000回を達成する。2000年には歌舞伎集団「梨苑座」を旗揚げしている。

(2007年9月1日06時01分 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20070901-OHT1T00047.htm


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